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トリマーとしての「プロ」を語る
今回は、トリマーとしての経験から、犬とのコミュニケーションやプロとしての姿勢についてお話ししたいと思います
自己紹介で「犬のカットをしています」というと高確率で「噛まれたりしませんか?」と質問されることがあります
犬という動物はどうしたっておしゃべりができないので、自分の意思表示を体を使って行うものですから、当然噛まれることは前提として受け入れなければいけないことです
とはいえ、自ら「噛まれたい♡」と思っているトリマーもゼロであって(笑)私たちは日々、ワンちゃんのケアを行いながらさまざまなチャレンジに向き合っているよ、という内容です
犬に噛まれることの意味
犬に噛まれることを前提にと書いたのには訳があって、何故ならトリミングはワンちゃんにとってあまり好きではないことが多いので、嫌だという意思表示として噛んでくることはよくあるんです
犬にしてみたら自分の髪型が丸だろうが四角だろうが関係なくて、ほっといてもらえるのが一番楽と思っているに違いないのですが(犬になったことがないから確認は取れませんが)、爪が伸びれば怪我をするし、耳が汚ければ病気になるのでなんとかお手入れはしなくてはいけません
そういった人間側と犬側の相違によって私も何度も噛まれ、そのたびに痛い思いをしたことがあって、そりゃ痛ければ泣きたくなるし、わんちゃんとの意思疎通ができなければ悔しいんです
落ち込んでいてもトリミングは自分がやらないと終わらないので、気持ちを新たにその経験から学び、犬との接し方を工夫することで、次のワンちゃんとのコミュニケーションに生かすことができました
噛む犬との向き合い方
先日、噛み犬との接し方に悩んでいる友達がいて改めて自分がしてきた葛藤を思い出したのですが
彼女はそのワンちゃんのことを大切に思っていて、どうにかしてあげたいと悩んでいたのですが結果的に「できない」という判断をして、次のサポート先を紹介しました
私も過去同じことをしたことがあるのですが、自分の力を過信せず、違うプロに渡すというこの判断ができることが「大切なワンちゃんを預かる」プロとしての重要なポイントだと私は感じています
プロとは、すべてを完璧にこなすことではなく、自分の限界を理解し、相手に最善のサポートを提供できるかどうかが重要ということですね
プロフェッショナルとは何か
日本の教育改革者のひとりでもある藤原和弘さんという方の言葉で「1万時間続ければプロになれる」というものがあります
トリマーとして働いている中で、多くの時間を費やし、技術や知識を身につけることができたと自分では思っていて、さらに藤原さんのいうプロとは、「結果を出すことができる」人であり、それによって「報酬を得られる」人を指します
私もお客様からの信頼を得ることができて、プロのトリマーとして働けている!と感じる一方
すべてが完璧にできるわけではなく、できないことを正直に伝えること、できない理由や他のサポート先をしっかり説明することがプロとしての責任だという考えも自分の中にはしっかり出来上がったのでした
最後に
トリマーとして仕事をする中で、失敗や落ち込むことは正直避けられません
しかし、それを乗り越えて学び、次に生かすことが大切で、今回の悩んでいる友達にエールを送る意味で、私もそうやって悩んだことがあったし、あなたがわんちゃんと飼い主さんに対して誠実でいたということが本当に尊敬します、ということを残しておこうと思います
この記事が、同じように悩んでいる方々の勇気となれば幸いです